【2023年版 総合】水戸市 不動産売却相場の動向分析と今後の需要予測

水戸市　一戸建て（築古・中古）売却相場の2021年から現在までの動向分析と2023年の需要予測

水戸市 中古一戸建ての売却価格推移

【表　2021年から直近の一戸建ての平均売却価格推移(単位:万円/月 )】

参照：国土交通省 土地総合情報システム

水戸市で売れた一戸建て（築古・中古）の特徴を比較

水戸市で売れた一戸建て（築古・中古）の特徴を、年次で比較します。
水戸市では築20年以内の比較的新しい物件が売れています。また家族ひとりひとりが車を所有する傾向が強いため、土地面積も駐車スペースを確保した200㎡以上が人気です。

【水戸市で売れた一戸建て（築古・中古）の特徴 年次推移】

参照：国土交通省 土地総合情報システム

2023年度以降の一戸建て（築古・中古）需要予測

2021年から2023年直近にかけて、水戸市の一戸建ての平均取引価格は下落傾向にあります。
婚姻数の減少や、大学進学や就職を期に県外へ流出する人口が増えている事で、住宅購入を考えている世代が減少し、需要が少なくなっている事が原因のひとつです。

水戸市では、これらを解消するために子育て世代支援策として 「水戸市子育てまちなか住宅取得補助金」制度を拡大。土地や住宅の購入費用の2%（最大30万円）の補助金が支給される他、さらに空き家や中古住宅を購入した場合は10万円加算されます。

また2023年7月に行われた地価調査では住宅地の地価が31年ぶりに上昇しています。

長年地価が横ばいの傾向にあり割安感が出てきた事が背景にあり、上昇した元吉田町、千波町、笠原町の3地点の他、内原などはイオンモールなどの郊外型商業施設が充実し、宅地開発も進んでいるため世帯数も増加傾向にあり、一定の需要が期待できます。

参考：NHK 茨城 NEWS WEB

水戸市　中古マンション売却相場の2021年から現在までの動向分析と2023年の需要予測

水戸市 中古マンションの売却価格推移

【表　2021年～直近の中古マンションの平均売却価格推移(単位:万円/月 )】

参照：国土交通省 土地総合情報システム

水戸市で売れた中古マンションの特徴を比較

水戸市で売れた中古マンションの特徴を、年次で比較します。
水戸市の中古マンションの取引価格はほぼ季節により変動があるものの、ほぼ横ばいとなっています。

【水戸市で売れた中古マンションの特徴 年次推移】

参照：国土交通省 土地総合情報システム

2023年度以降の中古マンション需要予測

水戸市での中古マンションの取引件数は2021年～2023年3月まででも91件と、さほど活発に売買が行われている状況ではありません。（参考：国土交通省 土地総合情報システム）

水戸市内でもマンションの売買がされているのは、ほとんどが水戸駅の最寄りエリアになります。
水戸駅北側の三の丸、南町、泉町や、南側の白梅、千波町付近で主に取引されています。

2023年には水戸駅周辺で新築マンションの建築が相次いでおり、今後3～4年で約700戸が供給される予定となっています。
これは郊外の一戸建てに住んでいた中高年世代が、利便性の高い駅近くへの住み替えを希望している事が要因と言われています。この傾向が続けば中古マンションの需要も増加していく可能性があります。

参考：朝日新聞デジタル 駅前で進むマンション建設と、しぼむ商業施設　地方都市はどう変わる

水戸市　土地売却相場の2021年から現在までの動向分析と2023年の需要予測

水戸市 土地の売却価格推移

【表　2021年～直近の土地の平均売却価格推移(単位:万円/月 )】

参照：国土交通省 土地総合情報システム

水戸市で売れた土地の特徴を比較

水戸市で売れた土地の特徴を、年次で比較します。
2021年から2022年にかけて土地の平均取引価格はわずかに上昇しています。
広さは家を建てても十分に駐車スペースがとれる200㎡以上が人気です。

【水戸市で売れた土地の特徴 年次推移】

参照：国土交通省 土地総合情報システム

2023年度以降の土地需要予測

水戸市の土地の平均取引価格は2022年に一度上昇しましたが、2023年には下落しています。
長年にわたりほぼ水戸市全域で地価が横ばいまたは緩やかな下落が続いている事が原因のひとつです。

水戸市の令和4年度の着工件数をみると、土地を購入し注文住宅を建てた件数は884件で全体の約35%となっています。すでに建物が完成した状態で販売する分譲住宅を購入した人は738件（約29%）でした。
以前より分譲住宅を選択する人は増えてきていますが、注文住宅建築のために個人が購入する土地の需要が一定数ある状況は続いていくでしょう。

土地（宅地）が売れているエリアを紹介すると、まず高級住宅街の千波町は人気の小学校の校区があり、ファミリー層に人気です。水戸駅南側の元吉田町は利便性の高さが支持されています。他にも県庁のある笠原町はスーパーや病院が充実していて年齢を問わず住みやすい環境となっています。

参考：茨城県 住宅着工データ

水戸市の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移

人口推移と人口増加率

水戸市の人口は2023年（令和5年）10月1日時点で269,038人です。
2015年（平成 27）をピークに減少が続いています。減少数は少なくほぼ横ばい状態でしたが、近年では年間1,000人以上の減少となっています。
理由は主に死亡者数が出生者数を上回る自然減少によるものです。

【水戸市の人口動態】

※表は左右にスクロールして確認することができます

参考：水戸市オープンデータ人口動態（2023年10月4日更新）

水戸市では中心部の一部地域で住宅を購入する子育て世帯に、土地や住宅の購入費用の２％の補助金を支給するなど、人口減少に歯止めをかける制度の拡充を行っています。

年齢構成について

令和5年10月1日時点の水戸市の人口の年齢構成は以下になります。

【年齢３区分別人口の比較】

※表は左右にスクロールして確認することができます

水戸市では年少人口は減少し、老齢人口が増加する傾向となっています。
また水戸市では高等学校卒業生の約6割が大学進学を選択しています。（2018年度調査）そのうち8割の2,200人が県外に転出しているため、卒業後は就職を選択する割合の高い他の市区町村に比べ、同世代の転出が多くなっています。

世帯数について

令和2年10月1日に行った国勢調査の結果によると、水戸市の世帯数は122,598世帯です。平成27年の調査時と比較して5,008世帯増えています（増加率4.26％）。
地区別にみると、人口，世帯数とも増加したのは，内原、河和田などの宅地開発が進んだ水戸市地域で、中心市街地や北西部は減少しています。

参考：水戸市役所　水戸市人口ビジョン（第２次）素案

参考：NHK 茨城 NEWS WEB

参考：水戸市　令和2年国勢調査結果